こんばんは、鬼塚祐一です。今日は、明治安田生命の個人年金である「年金ひとすじ」についてお話します。
おそらく、この記事を読んでいるあなたは、すでに、年金ひつすじに加入しているのではないかと思います。
だけど、
「年金ひとすじを継続したほうがいいのかな?」
それとも、
「解約して別の方法で貯めたほうがいいのかな?」
というふうに、ちょっと悩んでいらっしゃるのではないかと思います。
年金ひつすじは、個人年金ですから、老後の資金のために積立していく商品ですよね。
ところが最近、老後資金の積立は、イデコが非常にいいよ、というふうに言われたりしてますよね。
年金ひとすじを解約して、イデコに変えたほうがいいのかなと悩んでるんだけど、躊躇する部分もあると思うんですよ。
というのが、明治安田生命の年金ひとすじって、すでに販売終了してますよね。
ですから、解約したあとに、また入りたいと思っても、もう契約することは出来ません。
販売終了したってことは、すごいいい商品だったんじゃないかという感じもするかもしれません。
では、なぜ、販売終了したのか?
数年前に、日本銀行がマイナス金利を導入しました。
それが影響してるのです。
保険会社の個人年金が、どういうふうに運用されているかご存知ですか?
保険会社は、お客さんから預かった保険料を、ずっと金庫に眠らせているわけではありません。
将来、お客さんに増やして返さなきゃいけないわけですから、運用して増やす必要があります。
どうやって増やしてるかっていうと、日本の国債を買っているのです。
日本の国債を買って、そこから利息を得て、その一部をお客さんに返すというのをやっているのです。
ところが、日本銀行がマイナス金利を導入した結果、国債の金利がすごく下がって、増やせなくなってきました。
ブルームバーグのサイトを見ると、日本国債の金利を見ることが出来ます。
10年物は、マイナス0.06%です。
20年ものはプラス0.28%、30年物でプラス0.4%です。
30年物でも1%を切る、ものすごい低い利率です。
ということは、保険会社としては国債で運用してもほとんど利息がつかないので、お客さんに約束してた利息が払えなくなくなってきたわけです。
これじゃ赤字になってしまういうことで、明治安田生命の年金ひとすじは販売終了になりました。
その後、別の商品も出ているみたいですけど、年金ひとすじより、利率は低いようです。
さて、イデコもいいかもと気になっていると思います。
イデコと年金ひとすじを比較するときのポイントのひとつは保険料控除です。
会社員や公務員の方の場合、年末調整とのときに、保険料控除を使いますよね。
年末調整で税金がお得になるから、お得になるから、年金ひとすじに入っているというケースもあるかと思います。
自営業の方も、確定申告のときに、保険料控除が使えますよね。
では、個人年金に入ってると、どれくらい税金がお得になるのでしょうか?
前提条件として、月2万3000円の積立をしているとしましょう。
課税所得200万円の場合で試算します。
課税所得だと分かりにくいと思いますので、年収でいうと、500万円くらいです。
年収からいろいろ引いたものが課税所得です。
いろいろというのは、社会保険料控除や基礎控除とか給与所得控除などです。
年収500万円、課税所得200万円の方が、月2万3千円の個人年金に入って、年末調整をしたとします。
まず所得税はいくらお得になるのか?
4000円です。
住民税は2800円です。
2つ合わせて6800円の節税です。
6800円あれば、美味しいものが食べられますよね。
じゃあ、これがイデコだとどうなるでしょうか?
5万5200円もお得にあります。
全然違いますね。
明治安田生命の年金ひとすじだと6800円。
イデコだと5万5200円ですから、その差は、約5万円も違ってくるわけです。
1年間で5万円ですから、10年間だと10万円の差です。
20年間だと100万円差ですから、非常に大きいですよね。
ですから、この節税額の面だけで考えても、イデコがいいよねと考えている人が増えています。
それから、利率についてです。
年金ひとすじはどれくらい増えるのか?
加入している場合は、ご自身の保険設計者を見ると分かると思います。
あるサイトを見ると、明治安田生命の年金ひとすじの設計書があったので、今回は、それを事例にお話します。
25歳で加入して、60歳までの35年間払うプランです。
保険料は月1万5千円です。
35年間で払う保険料の総額は630万円になります。
60歳の時に一括で受け取ると760万円受けとることが出来ます。
分割で年金として受け取る場合は、年間81万円を10年間受け取るので、受取り総額は810万円です。
630万円払って810万円ですから180万円ほど増えるということになります。
じゃあ、これをイデコにするとどうなのか?
イデコを長期で続けると、金融の世界では一般的に、6%のリターンが得られると言われております。
なので、今回は、その6%を使って計算してみます。
2070万円になってくれます。
明治安田生命の年金ひとすじはいくらでしたか?
760万円でしたよね。
全然違うことが分かりました。
仮に、イデコが気になっているけど、
「年金ひとすじを今解約すると元本割れします。」
「販売終了になってるし気になります。」
というケースもあるかと思います。
ただ、個人年金だから、元本割れするにしても、そんなに大きなマイナスではないはずです。
払った保険料よりもちょっと減るかもしれませんが、減ったとしても、将来の受取額の差を考えると、全然違ってくるわけです。
あとは、年末調整の節税ぶんだけでも、ぜんぜん違ってきます。
効率よく増やしたい、年末調整の節税をもっと有効活用したい、という場合は、思い切って、イデコ変えてしまうというのも選択肢のひとつではないかと思います。