こんにちは、鬼塚祐一です。今、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)が注目を浴びています。
老後資金を貯めながら、税金まで安くできる、ハイブリッドな制度です。
今年から、公務員や主婦の方も加入できるようになりました。
「イデコってしたほうがいいの?」という質問も増えてきています。
イデコとは、どういうものなのか?
徹底検証していきましょう。^^
目次
イデコは金融機関選びがとても重要!
イデコは、どの金融機関を選ぶかがとても重要です。
といっても、たくさんあるので迷ってしまいますよね。^^
イデコの金融機関を選ぶ基準は2つあります。
1つめは、口座管理手数料が安いところを選ぶ、ということです。
実は、口座管理手数料は、金融機関によって、ずいぶんと違います。
安いところだと年間2004円、高いところだと7000円以上もします。
安いところだと、
・SBI証券
・楽天証券
・大和証券
・損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント
・第一生命
・イオン銀行
などがあります。
2つめは、イデコの商品ラインナップが充実しているかどうか、です。
そこで信託報酬が安い商品を選ぶのがポイントです。
引かれる手数料が低いほど、あなたが得られるリターンは増えてくれます。^^
信託報酬とは、運用中にかかる手数料のことです。
0.2%ほどの商品があれば、2%以上かかるものもあります。
この2つを押さえた金融機関を選ぶことで、将来の資産の増え方がずいぶんと違ってきますよ。
イデコのメリット
イデコで所得税と住民税が安くなる
イデコは、掛け金が全額、所得控除できます。
つまり、所得税と住民税が安くなる、ということです。
では、いったいどのくらい税金が安くなるのか、一緒にみていきましょう。^^
まず、企業型確定拠出年金等に加入しているサラリーマンの方や公務員の方です。
イデコの掛け金の上限は、月1万2千円あるいは月2万円になります。
お勤めの会社の年金制度によって掛け金が異なるので、一度確認してみてくださいね。^^
まず、掛け金が月1万2千円の場合です。
たとえば、課税所得が300万円だとしましょう。
すると、イデコで2万8800円も税金が安くなることになります。
かなりお得ですね~。^^
次に、掛け金月2万円の場合です。
課税所得が多いほど、お得になる税金も増えていますね。
そして、企業年金に加入していないサラリーマンの方や、主婦の方はこのようになります。
掛け金の上限は、月2万3千円です。
そして、個人事業主の方は、こちらです。
掛け金上限は、6万8千円になります。
なんと、最低でも10万円以上税金が安くなります!
つまり、個人事業主の方が、イデコでもっとも税金をお得にすることができる、ということです。
お金を貯めながら、税金もこれだけお得にできる制度は、他にはありません。
節税しながら、さらに効率良く貯めていく方法は、こちらに書いていますよ。^^
イデコ運用中にかかる利益は非課税
投資信託で得られた利益は、通常、税金が引かれます。
どのくらい引かれると思いますか?
なんと、20%も引かれてしまいます。
仮に、100万円の利益が出たとしましょう。
そこから、税金として20万円も引かれてしまう、ということです。
ところが、イデコだと運用中は非課税なので、まったく税金がかかりません。
この20万円が、丸々受取れるというわけです。^^
イデコのデメリットとは?
60歳までお金を引き出せない
イデコは、原則60歳までお金を引き出せません。
しかし、イデコの目的は老後資金ですよね。
ということは、引き出せないので強制的に貯めれる、と考えることもできます。
デメリットでもあり、メリットにもなるのではないでしょうか。^^
イデコの加入期間が通算して10年以内の場合、受取開始年齢が遅くなる
イデコの加入期間が短いほど、受取れる年齢が遅くなります。
たとえば、加入期間が
8年以上だと、年金を受取れるのは61歳からになります。
6年以上で62歳から、4年以上で63歳から、2年以上で64歳から受取れます。
加入期間1ヶ月以上だと65歳から受取れます。
イデコの加入期間が短い方は、受取れる時期をきちんと確認しておきましょう。^^
イデコと個人年金の違いを比較
イデコも個人年金も、税金の優遇が受けられる
お金を貯めながら税金も安くできる、という点は、イデコも個人年金も共通です。
では、どのぐらい税金が安くできるのか?
前提条件として、課税所得が400万円で、月2万円ずつ積み立てた場合でみてみましょう。
まず、個人年金だと、1万800円安くすることができます。
1万円戻ってくると、おトクに感じますよね。^^
これが、イデコだと、いくらになるのでしょうか?
なんと、7万2000円も安くなります。
個人年金より6万円以上もおトクになりました。
このように見てみると、イデコのほうが、税金の優遇が大きいことが分かりますね。^^
個人年金は破たんリスクがある
個人年金は、保険会社が破たんした時に、全額守られない可能性があります。
たとえば、2008年にリーマンショックがあり、大和生命が破たんしてしまいました。
このときに、貯蓄型保険に加入していた人はどうなったと思いますか?
なんと、最大で43%も保証が減らされてしまいました。
もし300万円入る予定だとしたら、171万円しか戻ってこないということです。
一方、イデコで積み立てたお金は、金融機関が破たんしたとしても、全額守られるしくみになっています。
イデコで保育園料金が安くなることも!?
保育園料金がどのように決まっているかご存知ですか?
住民税をいくら納めているか、で決まります。
ということは、住民税が安くなれば、保育園料金も下がる可能性がある、ということです。
それが可能になるのが、イデコです。
イデコは、掛けた金額に応じて、所得税と住民税が安くなります。
住民税が安くなって、保育園料金が1つ下の区分に入ることができれば、保育料が安くなります。
たとえば、イデコで月2万円積立すると、住民税が2万4000円安くなります。
すると、年収によりますが、保育園料金が月3000円ほど安くなる場合があります。
年間にすると、3万円以上安くなる、ということです。
これが、住宅ローン控除やふるさと納税では対象外です。
イデコならではのメリットです。
税金が安くなり保育料も安くなる、これは使わない手はないですね。^^
母子家庭です。イデコを活用したほうがいいですか?
イデコの最大のメリットは、所得税と住民税が安くなる、というところです。
ただ、母子家庭の方のなかには、現在、住民税が免除になっている方がいらっしゃいます。
この場合、イデコのメリットを享受できないことになります。
そうなると、イデコでなく、別の方法で貯めていくという方法もあります。
たとえば、NISAというものがります。
所得税や住民税は安くなりませんが、運用益が非課税になります。
NISAの非課税期間は、5年間です。
しかし、ロールオーバーという制度を使えば、10年間非課税で運用ができます。
他にも、ジュニアNISAというものもありますよ。
ジュニアNISAだと、さらにメリットが大きくなります。
なんと、20年間も非課税になります。
そのため、住民税が免除になっている場合は、イデコでなくNISAを検討するものよいのではないでしょうか。
はじめてでもスタートできるNISAの活用法は、こちらに詳しく書いていますよ。
自衛官ならではのiDeCo活用法
防衛省共済組合の貯金金利が大幅に低下!ちょっと困ったことになることが予測されます。
防衛省共済組合の貯金金利が2017年4月から低下しました。
まず3月までの金利はこちら。
・普通貯金0.99%
・定額積立1.99%
・定期貯金2.46%
一般的な銀行預金と比べると、ずいぶん高いですよね。
では、4月からどれくらい金利が低下したのか?
・普通貯金0.49%
・定額積立0.99%
・定期貯金1.23%
なんと、半分に減ってしまいました。
この金利では、ちょっと困ったことになることが予測されます。
日本銀行が物価を2%ずつ上げていこうとしているのを、何となくニュースなどで聞いたことがありませんか?
どういうことなのかを説明しますね。
たとえば、今、このロレックスが100万円で販売されています。
https://item.rakuten.co.jp/gmt/1000000600019/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_101_0_0
しかし、来年は、2%値上がりするので、102万円になります。
10年後には、122万円になってしまう、ということです。
では、防衛省共済組合の定期貯金に100万円預けていたらどうなるでしょうか?
金利は先ほどお話したように、1.23%です。
10年後に113万円になります。
13万円の利息がついてくれたので、まぁ、嬉しいですよね。
ただ、ロレックスを買うことが出来ますか?
ロレックスは122万円になっているので、残念ながら、買うことが出来ませんよね。
言いかえるとお金の価値が目減りしてしまったわけです。
つまり、1.23%の利率では、お金を増やすどころか、むしろ、減ってしまうということです。
今までの防衛省共済組合の貯金金利であれば、問題はありませんでした。
定額積立1.99%、定期貯金2.46%ですから、2%の物価上昇に対応できていました。
ところが、4月からは金利が低下してしまっています。
でもご安心下さい。
自衛官の方が効率よくお金を増やす方法がちゃんとありますよ。^^
それは、投資信託を活用する、というものです。
金融の世界では、投資信託で長期で運用をしていくと、6%のリターンが得られると言われています。
これなら、2%の物価上昇がクリアできますね。
さらに、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を使えば、掛けたお金が全額所得控除されます。
戻ってくる税金分、リターンが増えると考えることができます。
自衛官ならではのイデコ活用法は、こちらでマスターできますよ。^^
自衛官の貯蓄はNISAも併用すると良いワケ
自衛官も利用できるイデコには、ある弱点があります。
それは、毎月の積立額に上限がある、ということです。
自衛官の方は月1万2千円までしか積立ができませんし、ボーナス時の増額も出来ません。
しかし、NISAと併用すれば、まったく問題ありませんよ。^^
月3万円、ボーナス時に10万円増額、というようなことも可能です。
また、NISAにも弱点はあります。
確定拠出年金みたいに所得税と住民税が安くなってくれる、というメリットはありません。
つまり、確定拠出年金とNISAは併用することで、弱点を補い、両方のメリットを享受することができるわけです。
自衛官がiDeCoとNISAで3000万円貯める方法
3000万円あれば、退職金や若年給付金を使い切ったとしても、老後は安心して生活していくことが出来ますよ。
どのような方法かというと、投資信託の積立です。
実は、投資信託を、よりお得に、積立できる方法が2つあります。
まず、ひとつは、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)です。
もうひとつはNISAです。
そのNISAと個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を併用して投資信託の積立をすることで、効率よく貯蓄を増やすことが可能です。
たとえば、34歳の方が月2万円積立していくとしましょう。
ボーナスのときに夏10万円、冬10万円上乗せして積立します。
積立は55歳の定年退職まで続けます。
金融の世界では一般的に、投資信託で長く運用すると、年利6%のリターンが得られると言われています。
では、34歳から月2万円、ボーナスで10万円の積立をしていくと、55歳のときにいくらになると思いますか?
1806万円です。
退職後は、再就職をしたとしても収入が激減するでしょう。
ですから、積立は止めて、この1806万円を元手に投資信託での運用を続けていきます。
すると、65歳のときに3234万円になってくれます。
これで退職金や若年給付金を使い切っていたとしても、老後は安心ですね。^^