こんばんは、鬼塚祐一です。年収1000万円の場合、将来国から受け取れる年金は、一体いくらなのか?
意外に、あなたが思っている金額と、イメージが違うのではないかなと思います。
では、具体的な数字を見ていきましょう。
まず、国の年金が、どんな風になっているのかについて、お話します。
よく「年金は2階建て」になっているという話を、聞いたことがあるのではないかなと思います。
まず、1階部分は、国民年金(基礎年金)です。
国民年金は、日本に住んでいて、20歳以上であれば、皆さん加入しています。
さらに、会社人や公務員の方の場合は、2階部分に該当する、厚生年金というものがあります。
会社員や公務員の方の場合は、国民年金にプラス厚生年金、この2つを受け取ることができるということになります。
今回は、この国民年金と厚生年金2つが受け取れる場合の、年収1000万円の方の年金について、説明します。
まず、国民年金についてです。
これはいくらもらえるのか?
年間で、78万1700円です。
1年間で78万円、受け取れるということです。
国民年金に関しては、所得が高い低いに関係なく、皆さん一律、78万円です。
一律ではありますが、年金を納めた年数で、変わってきます。
20歳から60歳まで40年間、まるまる国民年金料を納めたとしたら、78万1700円です。
続いて、厚生年金の金額を見ていきます。
計算式は、
平均標準報酬額 × 5.481÷ 1000 × 勤務年数(勤続年数)
です。
これは、分かりやすくするために勤務年数で書いてます。
実際は、厚生年金に加入した年数です。
ですので、厚生年金料を納付した年数と思って下さい。
まず、平均標準報酬額とは何なのか?
毎月の収入によって、標準報酬額は違います。
たとえば、給与が、0円から6万3000円未満の人だと標準報酬は、5万8000円と決まっています。
今回の事例だと、年収1000万円は、月収83万3333円ということになります。
この場合、標準報酬額は83万円になります。
ただ、厚生年金保険料には上限があります。
標準報酬額62万円が、厚生年金保険料の上限になります。
収入が62万円よりも高くなったとしても、将来受け取れる厚生年金は、もうそれ以上、増えません。
ということは、月収が62万円の人と、100万円の人と、200万円の人は、将来、受け取れる年金額は、同額だということが分かるわけです。
年収1000万円の方も、標準報酬額が62万円になるので、それを踏まえた上で計算していきましょう。
62万円 × 5.481 ÷ 1000 × 38年(456ヶ月)= 154万9588円
大学を卒業して23歳から60歳の38年間、働いた前提で計算しました。
38年間は、月数でいうと、456ヶ月になります。
154万9588円が、将来受け取れる、厚生年金です。
この厚生年金と、先ほどの国民年金の2つを合わせるといくらになるかというと、
国民年金 78万1700円 + 154万9588円 = 233万1288円
になります。
これが1年間に受け取れる年金です。
月額でいうと、19万4274円です。
20万円を切る感じですね。
ということなので 、年収1000万円の方が受け取れる、将来の年金は、月に約20万ほどです。
さあ、この年金の金額、聞いていかがでしょうか?
意外と少ない、と思われたのではないでしょうか?
例えば、女性の方で
「年収が高い人と、結婚したいなぁ。」
あるいは、
「年収が高い人と、結婚できたから一生安泰かな。」
と思っていたという方は、意外と受け取れる年金が、少ないということに驚かれたのではないでしょうか?
しかも、年収1000万円だと、今の生活水準も高いはずですよね。
そうすると、それなりの水準の生活を送っていらっしゃることでしょう。
にもかかわらず、老後に、急に月20万円以下の生活にして下さい、と言われても、大変ですよね。
つまり、今のうちにある程度、貯めておかないといけないな、ということです。
実際に、年収が高いご主人様の奥様からよく聞くのが、
「若いうちは気にしてなかったけど、50代になって、ねんきん定期便をちゃんと見るようになりました。」
という話です。
ちゃんと見た結果、
「たったこれだけしか、もらえないの?」
ということが、初めて分かるわけです。
それで、まずい!と思っても、50代になると、お子さんが、まだまだ大学とかでお金が、かかると言う方も、いらっしゃいます。
教育資金が一段落して、ラストスパートで貯めよう、という方もいらっしゃったりします。
今、現在、50代の方は、なんとか貯めようと思えば、貯められます。
しかし、20代、30代の若い世代の方の場合、今の高齢者と同じくらいの年金が受け取れるでしょうか?
どう考えても、減りそうですよね。
退職金も同じです。
たとえば、公務員の方だと、昔は退職金が3000万円くらいあったでしょう。
ところが、今ではどんどん、減らされていてます。
大企業に勤務する会社員も、退職金が減らされている時代です。
そんな時に、慌てないためにも、今から準備しとけば、毎月の積立額も少なくて済みます。
積み立てる手段としては、イデコや、つみたてNISAなど、税金がすごく優遇されてる制度が、 最近は整っています。
そういった手段を上手に活用していくと、「年金たったこれだけか」という時も慌てなくて済みます。